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今日、ネパールの元夫の49日を迎えました。

短い結婚生活でしたが
生前お世話になった方々へ
この場を借りてお礼申し上げます。

本当に色々感じた49日間。
今の思いをそのまま綴ってみました。


ネパール人との国際離婚は国際結婚以上に手続きがややこしく
成立まで約1年半という時間がかかった。
先日、ようやく離婚と息子の親権が確定しほっと一息ついた3日後に
突然ネパールの家族から彼の訃報が届いた。

享年42歳だった。

戸籍からいなくなってくれるだけでよかったのになぁ
あっけなくこの世からいなくなってしまった。


日本語が堪能で数字の“42”を見るといつも“死人番号!”とか言って
ケラケラ笑っていたあの人は本当に42歳で死人になってしまった。
悲しいや寂しいとも違うはじめての感情が次から次へと沸き起こり
そのまま1週間ほど寝込んでしまった。

わたしが住んでいたナガルコットでは
人が亡くなると、大きな太鼓を独特のリズムで打ち鳴らして近所に知らせる風習がある。
『ボンボンボンボンボンボンボンボン』と8回連続で低い太鼓の音が聞こえてくると
人々が故人の家に次々と集まってくるのだ。
その太鼓の音が耳の奥に蘇ってきた。

ネパールでは人が亡くなると
喪主は13日間は肉や卵など動物性のもの・塩・砂糖・油
その他に人が料理したものを口にしてはならない。
そして家族(男性)は髪の毛を剃る。
ネパールから届いた葬儀の写真の中のツルツル頭の年老いた彼の父親を見てとても胸が痛んだ。
輪廻転生を信じているネパールとはいえ
自分の子どもを見送らなければならないというのはどんなに辛いことだろう。

過去の思い出は記憶の中で美化されると言うけれど
苦しかったことや辛かったことは今ではもうあまり思い出せない。
心に浮かぶのは笑っていた時間ばかり。
今となっては許すとか許さないとかもうどうでもいい。
まるでシャボン玉が次々と弾けるようにいろんな思いが宙に溶けていった。

あの人の魂は、もうどこにもいないのかな
遺灰と一緒に川を下り海の中に溶け込んでいるのかな
あの世でも相変わらずしょうもない冗談ばかり言ってるのかな
野望だらけだった彼のことだからさっそく生まれ変わる準備をしているのかな
それともわたしたちのそばで静かに見守ってくれているのかな。

死んだことのないわたしには魂の行方はまだ分からないや。


息子は元気に日々成長しているよ、だからどうか安らかにね。
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2016.10.28 Fri l 日本の生活 l コメント (0) トラックバック (0) l top

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