fc2ブログ
昨年より、コラム連載を書かせていただいてる
インド初無料日本語情報誌【月刊チャロー】

今日は9月号に掲載された記事をお届けします*


《人と人の距離 ~子育て編~》
前回のコラムでネパール人の人と人の距離がとてつもなく近いという話を書かせてもらったが
今回はその続きで子育て編。

ネパール人は老若男女問わず無類の子ども好きで
赤ちゃんや子どもを見ると、触りたい!絡みたい!!なんかしたくてしょうがない!!!
と近づいてくる。

息子を連れて歩いていると
知らないおねえさんやおばちゃんはもちろん、5.6歳くらいの子どもからじいちゃんまでもが
“抱っこさせて”と笑顔で両腕を広げながらよく話しかけてくる。

息子を抱っこしたまま外食しに行ったりすると
『抱っこしてあげるから、ゆっくり食べなー』と
ご飯を食べてる間中ずっとお店の人がかわいがってくれる。

ネパールに住んでいた時、うちの息子は家族・友人はもちろん
知らない人にも本当によくかわいがってもらったものだ。

ネパール人特有のあの人なつっこさは
きっとそんな環境で生まれ育ったからなんだと思う。

その一方で“んもー勝手にやめてくれよー”ってことも多々あった。

赤ちゃんの食べ物やあげる時期って親それぞれの考え方があるし
子どもによっては食物アレルギーがあったりするから
よその子に食べ物をあげる時には“これ食べさせても大丈夫?”って
ひと言確認するのが日本では当たり前になりつつあるけど、ネパール人はそこらへん全くもって気にしない。

近所のお家に遊びにいった時
息子からちょっと目を離したすきにその家のおじさんが息子の口に白砂糖をザラザラ流し込んでいた!
子どもは甘いものすきだからねーって。
おばあちゃんにはチャン(マッコリみたいな味の自家製どぶろく)をガンガン飲まされていた!!
しかも一口とかじゃない、コップ半分とか。
赤ちゃんにお酒呑ませるとぐっすり眠ってくれるからいいのよーって。
そりゃそうだ!!!

ネパールでは赤ちゃんをめったに洗わない代わりに
全身にマスタードオイルを塗って毎日マッサージをする習慣がある。
インドも同じかな?
寒い季節になると、カラダを温めるために火をおこしてその前でオイルを塗る。

冬のある日、親戚のおばさんがやって来て息子にオイルを塗ってくれた。
空のペットボトルやビニール袋を次から次へと火に投げ入れ灰色の煙がもくもく出ている目の前で!
アーユルヴェーダオイルマッサージ with ダイオキシン…
カラダにいいんだか、悪いんだか!

説明しても
ダイオキシン?
プラスチックを燃やすと出る有害な物質??
何それ???
といった感じで全く理解してくれない。

ネパールではゴミ回収システムなんてものは存在しないので
ゴミ=自分たちで燃やすもの。
それ以外に方法がないし、その煙がカラダに悪いとか考えたこともないんだと思う。

こんな風に色んなネパール人たちにいっぱい揉まれまくって育った息子は
おかげさまで日本でもたくましく人懐っこい子どもに成長しているよ。

今夜はひさしぶりに、君の好きなオイルマッサージをしてあげよう。
スポンサーサイト



2015.10.08 Thu l ネパールの生活 l コメント (0) トラックバック (0) l top

コメント

コメントの投稿












トラックバック

トラックバック URL
http://aikoyoshikawa.blog.fc2.com/tb.php/306-a82ec416
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)